名前をつけてやる

名前について書いていて連想してしまいましたが,夫婦になったら
(かなりの確率で)通過すると思われる大事件があります.
生まれ出ずる者に対する名づけでゴザイマス.

私も「できた!」と聞いた日から着々と名づけの準備を開始しまし
た.基本的には,字画を選ぶ⇒文字の選定,の流れに従って考えま
した.字画についてはネットで調べ(イマドキやのぅ),文字の選
定もネットだぁ,と思っていたところが,

「ネット上では漢和字典がない」

と言う厳然たる事実に遭遇しました.こんな時でないと漢和字典
使わないもんね...
然らば,図書館に勇んで出かけ(字典を買う気はないのか)ました
が,漢和字典にも使いづらいものとそうでないものがある,事に気
がつきました.で,使いづらいほうに必ず鎮座されている方がおい
でです.その方とは...

白川静 さん,です.

中国研究に関する分野では,もはや神話的存在である方なのですが,
かの人の編纂された漢和字典では日本での人名の慣用読みがチョッ
トしか載っていなくて,こと名づけに関して言えば全く使い物にな
りません.しかも,神話的存在だけあって図書館には必ず白川さん
の編纂された字典が複数,必ず蔵されています.場所によっては白
川さん字典だけしかありません.中国研究する人しか図書館には来
ないと思っているんかの~.
あ,別に白川さん個人には何の恨みもありませんよ,念のため.

こうした中,圧倒的に使いやすいもの(人名慣用読みの例が豊富,
字が使われている用例が出展元も含めて記載されている)もありま
した.

角川大字源(尾崎雄二郎 他編)

これは使いやすかった!偉いぞ尾崎さん!褒めて遣わす!って,こ
ちらも私みたいなのが気安く「さん」付け程度では呼べない方だと
は承知していますが,敢えてこの場を借りて感謝の意を表明させて
ください.

どうもその節はお世話になりました.おかげさまで「坊さんが付け
たようだ」と言われるくらいの凝った名前になりました.へへ.